数年来使用していたMacが年末になって本格的に調子が悪くなったので、年始早々新しいパソコンを購入することにした。
機種については、職場で使用しているパソコンがWindowsということもあり、Macだと何かと不都合があったので今回は東芝のdynabookに決めた。東芝製にこだわりがあったわけではない。ヨドバシに向かう電車の中で見てた価格コムで評判が良かったからに決めたに過ぎない。本当はHPとかDELL製のパソコンの方が評価が高く値段も安かったが、今回は何となく日本製を買いたい気分だった。
帰宅後、パソコンの包装を開けて取り出した取扱説明書の薄さに驚きを抱きつつ、新パソコンのセッティングはわずか1時間程度で終了した。パソコンを買い替える度に気が重い作業だったが、日本のメーカーも初心者に優しくなったものだと妙なところで感心した。

問題は、Macに保存している数多のデータ類の移行をどうするかだが、我がMacはネットにも接続できなくなり、オフラインでの処理速度も極めて遅く重症である。四苦八苦した結果、結局データ移行は諦めた。膨大なiTunes内の音楽データ、写真や動画、エクセルファイル等のデータは、事実上死んだ。
エクセル等に記録した本当に重要なデータはスマホで写真を撮って、手書きでノートに書き写すという、実に面倒な作業をずっとやっている。まだしばらくかかりそうだ。Macが完全に死亡せず、ファイルの閲覧だけは何とかできたことを良しとしたい。問題の原因は定期的にバックアップを取っていなかった自分にある。新年早々、ネガティブに物事を考えたくないものだ。

パソコン等のデジタル機器は便利で、もはやこれがないと何もできないが、年末年始のこの出来事により、データのバックアップの在り方を考えてしまった。パソコン内、ハードディスク、クラウド、外部記録媒体と、デジタル機器やウェブ上で便利な記録装置がいろいろと存在するが、これらの技術進歩は早く、陳腐化も早い。絶え間ないアップデート作業があり、いくつかの暗証番号を駆使しなければならない。正直、これが面倒になってきた。

歴史に耐えうることが実証された記録媒体は紙しかない。いちいち手書きで記録するので時間がかかるが、デジタル媒体より安心できる。とは言え、今では写真も音楽もデータが主流となっている。本や新聞等も将来はデータデータが主流となるだろう。堅い職場である私の勤務先でさえも、パソコン上で仕事を進めることが多くなり、紙出力自体もあまり行わなくなってきている。全てをアナログ管理するのは時代に逆行するし、非効率に過ぎる。何より不可能だ。
アナログとデジタルの折り合いをどう付けていくか。私の中で今勝手に盛り上がっているテーマだ。