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トランプとクリントンで争われた昨年の米大統領選の際、ウェブ上に数多くの「フェイクニュース(嘘記事)」が溢れていたという。
多くの人が騙され流通した記事の中に、「速報! “何万票もの”クリントンの名前を書いた偽造投票用紙がオハイオの倉庫で見つかった」と題する、トランプ支持者が飛びつきそうな「記事」があった。
このフェイクニュースはSNSなどを通じて600万人もの人々の間でシェアされ、作者に5,000ドルの収益をもたらした。

このフェイクニュースの作者は取材に応じており、動機や収益等について実名でざっくばらんに語っている。
「ChristianTimesNewspaper.com」というそれらしいニュースサイトを立ち上げ、ネット上でそれらしい写真を見繕い、でたらめな記事を付してトータルでわずか15分で作り上げたという。
その他にもこの人物はフェイクニュースをいくつか作り、大統領選挙期間中に稼ぎ出した収入は2万2000ドルになるそうだ。フェイクニュースに使った時間は1週間で30分程度。「費用対効果」は凄まじい。

多くの人は、見たいと欲する現実しか見ていない。」というカエサルの有名な言葉がある。上述のフェイクニュースも、トランプ支持者が欲する記事をでっち上げ、扇動的な題名で釣り上げたものだ。
SNS上では多くの記事がシェアされているが、多くの人は表題だけ読んで自分が気に入ったものを、ボタン一つでシェアし、見たくない現実はスルーする。中にはフェイクニュースや怪しげなものが含まれているが、拡散はこうして簡単に行われる。

釣り上げられる一定数の人々が存在し、それにより収益がもたらされる仕組みが続く限り、フェイクニュースは今後も無くなる気がしない。